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第27回 【糖質に挑戦】恵方巻

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耐糖能と言う言葉があります。簡単に言えば糖質を摂っても血糖値が異常高値を示さない、糖質の処理能力のことを指す言葉ですね。健康人なら糖質を取るとすぐに追加インスリンが分泌されて、血糖値を一定以下に抑えてくれますが、糖尿病患者ではそれが間に合わず血管や神経を傷害したりする食後高血糖が引き起こされてしまいます。

糖質制限で有名な江部先生によると2型糖尿病患者で体重64kgの男性において、1gの糖質の摂取が3mg/dlの血糖値上昇を引き起こすと仰ってます。例えば食前の血糖値が100mg/dlであった場合、27gの糖質を摂取すると食後の血糖値が181mg/dlになり、高血糖による合併症の危険を惹起すると考えても良いでしょう。

27gの糖質と言うのはたった73gの米飯相当です。0.2〜0.3合くらい、ご飯茶碗半分程度の量と考えて良いでしょう。これだけを食べても危険領域に入るから糖尿病ってのは厄介だと言うわけです。

一方で、充分コントロールされている糖尿病患者と、コントロール不良の糖尿病患者では当然糖質を処理できる耐糖能に差があるはずですね、その辺りを勘案せずに十把一絡げで1gが3mg/dlと決めつけるのはどうかと思います。もちろん目安として考えるのに適切な数値であることは承知の上で、自分の人生をよりよくし、適切な治療を行うためには自分自身の身体と能力を知った方が良いだろうと私は考えているのです。

と言うことで、一度炭水化物をしっかり食べて、自分の耐糖能がどの程度なのかを実験してみようと以前から思ってました。幸いなことに昨年夏から始めた新しい方式のダイエット(食餌療法)で、現在はコントロール良好な状態にあるので、一食ぐらい無茶をしても死ぬことはないでしょう。(笑)

現在空腹時血糖 100mg/dl前後、食後二時間血糖110〜140mlg/dl、HbA1c(NBSP)5.6%と、正常値と言うには微妙に高めですが、糖尿病患者としての血糖コントロールとしては悪くない状態だと自分では思っています。

一方、体重は65kgくらいでBMIは21.5、体脂肪率15%内外と言う状態ですから、インスリン抵抗性は消滅しているようですし、C-ペプチドの値は1.9ng/mlと、空腹時における糖質処理能力はある程度復活しているのじゃないかと期待しています。

さて、糖質を食べる言い訳(笑)はこんな物にして、何をやったかと言いますと、せっかく昨日は節分だったので、コンビニで恵方巻きを買って来て丸かぶりして見たと言うわけです。

選んだのはこれ。

画像は全部クリックで別窓拡大します。


サークルKサンクスの商品です。せっかく無茶をするんだから、ちょっとリッチに海鮮恵方巻にしてみました。



栄養成分分析が記載されているのはコンビニの強みですね。ニュートリションウォッチャーとしては助かります。しかし・・・

熱量の541kcalは良いとして、炭水化物87.2g・・・いきなりハードルを上げ過ぎたかもしれません。(汗)

内容物から考えて95%以上が糖質でしょう。江部先生の理論に従うと単純計算で250mg/dlくらい血糖値が上昇する可能性が示唆されています。まぁ、そのくらいなら多分死ぬことはないと思います。^^;



端っこ。きゅうり、魚卵、玉子焼き、鮭(ニジマスのようだが)、カニっぽい何か、えびが具に入っているのが見えますね。

結構旨そうですが、さてどうでしょう。



ど〜ん。w

重さを測ったら290gでした。70%がご飯だとしても炭水化物量は74g程度、と言うことは、甘み付けは甘味料じゃなくて砂糖なんでしょう。

と言うことで頂きました。

これだけじゃ寂しいので、もやしとエリンギの和風スープを作って添えてみます。それ由来の糖質は5g程度でしょう。

そして、いよいよ測定。



あれ? (笑)

いや、嬉しいんですけど。なんか納得いきません。 これまでの積み重ねで私の耐糖能が思った以上に回復していたこともあるでしょう。しかし、それにしても結果が良過ぎるように思います。

もしかして使われている原材料に糖アルコールや食物繊維が多く含まれていたのでしょうか?



いやいや、「酢飯」でまとめるのはちょっと。(笑)

常識的に考えれば酢と砂糖と塩、化学調味料で味付けしたご飯でしょう。そうだとしたら含まれている炭水化物は高純度の糖質からできてることになりますし・・・セルロースやシクロデキストリン(環状オリゴ糖)は改質剤だから数値に影響が出るほどの量を入れるわけもありません、実際着色料より下の方に書いてあるってことはかなり微量しか入ってないはずですね。

ソルビットは糖アルコールですけど、カロリーも血糖上昇効果も砂糖と変わりないし、おそらく乾燥防止剤として少量使われているだけでしょう。

ん〜・・・判りません。まぁ、思ったよりいい結果が得られたので良しとしておきましょうか。



とは言え、流石に翌朝の空腹時血糖はいつもよりビミョ〜に高め。まぁ、ぎりぎり正常値の範囲だし、100mg/dlを超えることは珍しくないので、やっぱり思った以上に良い結果が出たんだと思います。

と言うことで、あまり頻繁にやると身体への負担が怖いので、月に一、二度のペースで糖質制限のストレス解消とブログネタの取材を兼ねてこのチャレンジシリーズをやろうかと考えています、お楽しみに。

次章:低糖質チョコカスタード

 
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改版内容日付
△0初版公開2014-02-04